「有機農業で世界が養える」を読んで

だいこんの花お知らせ隊

2009年08月24日 07:06

「有機農業で世界が養える」



有機農業は生産性も優れている!53カ国の293データを分析した結果、
有機農業の単収は一般の農業の1.3倍、途上国では1.8倍、アメリカで話題の研究成果を、
わかりやすく紹介。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
足立 恭一郎
1945年奈良県生まれ。1974年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。
1975年京都大学農学部助手(5月~9月)。農林省農業総合研究所(当時) に出向。
2006年農林水産省農林水産政策研究所を定年退職。
現在、フィリピン・ミンダナオ島ダバオ市在住。専門、農業経済学。農学博士(京都大学)

第1章 有機農業の食糧生産力は慣行農業に劣らない
第2章 発見に対する研究者のコメントを検証する
第3章 単収が多いフィリピンのバイオダイナミック農法
第4章 日本の有機農業の生産力
第5章 有機農業は世界(全人類)を養える

<書評から>
 有機農業の単位収量は慣行農業より劣る——。
この一般的な常識を覆すような研究論文が、米国の学術雑誌に掲載された(2007年6月)。
 発表したのはミシガン大学の研究チーム。
有機農業は開発途上国では慣行農業の1.8倍(先進国では0.9倍)、世界平均で1.3倍になるという。
この発表を著者が解説する。
表題の「有機農業で世界が養える」とは、逆説的な表現ではなく、正当な主張なのだ。
 著者は有機農業の専門家で、06年まで農水省農林水産政策研究所に勤めていた。
本書では、論文を精査しながら、ほかの研究者の批判なども紹介する。
 ミシガン大の“発見”は、これまで発表された研究資料の293標本を基にした。
開発途上国では、豆類は3.99倍、果物が2.5倍、有機農業が慣行農業を上回っている。
(『日本農業新聞』09年8月3日より)

日本の有機農業を行政から見つめてきた著者は、衝撃的な本を出しました。

2009年7月30日に出版されたばかりです。

アメリカのミシガン大学の論文が根拠となっています。

renewable agriculture and food system
http://journals.cambridge.org/action/displayJournal?jid=raf



かなり今までの常識を覆す内容なので、頼もしい限りです。

世界が食糧危機に向っている現在、世界の各地域の有機農業の取り組みが

重要になって来ています。

地球の自然環境を重視した循環型農業のあり方として、有機農業が優れていると考えられます。

有機農業の概念が広いので、かなり厳密に定義する必要はあるのですが...。

有機JAS認定も、いろいろ問題を抱えていることも、この本には書かれています。

ぜひ、一読していただきたいですね。

個人的には、フィリピンのダバオに行ってみたくなりました。

ダバオでの有機農業への取り組みも書かれてます。

熱帯地域での有機農業は、沖縄の亜熱帯地域での有機農業に役に立つと思いました。

足立氏の本は、実践的ですね。

これからも、いい本を出版して欲しいですね。


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